産業用ファンレスPCシステムは、ラックマウント、ウォールマウントの小型筺体にビルドインしたPCシステムです。 産業用ファンレスPCは筐体表面からの熱伝導と放射によって、内部の熱を外部へ移動させます。空気の循環で放熱を行いませんので、空気を出し入れするための孔がありません。
また、ストレージにHDDではなくSSDなどの半導体記憶装置を使うことで、機械的な動作部分がないPCシステムを実現します。
ファンレスPCは記憶装置を半導体製にすることで、完全なモーターレスが実現可能。メンテナンスフリーです。
産業用ファンレスPCの例:ARK-1120(近日発売予定)は、AdvantechのファンレスPCです。ATOM N455を搭載し、2.5インチHDDを内蔵できます。VESAマウントに搭載できるコンパクトなサイズで、価格が安く、信頼性が高いのが特徴です。
AdvantechのファンレスPCを分解して、内部構造をご紹介します。
今回分解するのは、Advantech製産業用ファンレスPC(UNO-3072)です。 W140xD237xH179(mm)で大変コンパクトです。
放熱器の側板を外しました。
灰色の放熱ゲルシートが見えます。シートの下にはアルミ削り出しのヒートシンクがあります。CPUやメモリやチップセットから発生する熱は、このヒートシンクを通じて側板に放熱されます。
ご覧のように、内部にワイヤハーネスとファンがありません。 CompactFlashにOSを搭載して使用する場合は、完全なハーネスレスシステムになります。 (2.5インチHDD(SSD)を接続する場合はSATAケーブルが必要となります。)
このように、ファンレスPCは、厳密な熱設計と耐振動設計がなされております。
作動音が小さい
用途例:医療機器・音響機器
半導体記憶装置を使うと、機械的な動作部分がありませんので、故障の心配が少なくなります。 AdvantechのファンレスPCシステムは、基板同士の接続もコネクタ接続としておりますので、内部配線の断線の心配もありません。 メンテナンス間隔が長い遠隔設置や、長期間使用し続けるシステムでも、安心してご使用いただけます。
産業用ファンレスPCシステムをご選択いただくことで、アプリケーションの幅が広がります。 従来のPCシステムでは設置が困難な環境で、ぜひ産業用ファンレスPCシステムをご検討ください。
→産業用ファンレスPC ARKシリーズ →産業用ファンレスPC UNOシリーズ
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